矢守眼科クリニック
トップページ > 診察内容
診察内容
白内障手術 かすんできたなと感じたら
白内障とは?
眼の中のレンズ(水晶体)が濁った状態で、多くの場合、年齢とともに進行します。
メガネをかけても見えにくく、生活上不便になれば、手術を考えて下さい。
白内障手術
目の表面に麻酔をして行います。
角膜のすみを切開し、この部分から超音波白内障手術装置の先端を挿入して、濁った水晶体を吸引します(超音波乳化吸引術)。
最後に、水晶体の後ろの部分に、人工の水晶体(眼内レンズ)を収めて手術は終了です。
白内障→白内障手術後
手術までの流れ
Ⅰ.術前検査:
眼底検査(緑内障や、網膜の病気がないかを調べます)・眼圧測定(緑内障がないかを調べます) ・眼軸長検査(眼内レンズの度数を決めます)、などの検査をします。

Ⅱ.全身検査:
お身体の状態をチェックします。
かかりつけの先生がおありでしたら、お申し出下さい。

Ⅲ手術説明:
ご家族とご一緒に、手術の内容・注意点について説明します。

Ⅳ.オリエンテーション:
手術後の入浴・投薬の内容について看護師から説明します。
FAQ

Q.1 手術はこわくありませんか?
A.1 白内障手術は決して危険な手術ではありません。アトピー性皮膚炎や、外傷後におこる特殊な白内障や、進行した白内障ではむつかしい場合もありますが、通常は、局所麻酔で痛みも少なく、10~15分で終わります。

Q.2 院長の手術キャリアはどのくらいですか?
A.2 大阪市立大学附属病院、大阪市立総合医療センター、和泉市立病院などで経験を積んできました。
手術件数は、白内障手術2000件、網膜硝子体・緑内障手術300件以上です。

Q.3 お風呂は入れますか?
A.3 手術翌日から、首から下の入浴は可能です。ご自分での洗髪は、手術後3日間程度、控えて下さい。眼に細菌が入って、感染症がおこるのを防ぐためです。
感染症は危険な合併症です。当院では、2mm前後の切開で行う極小切開白内障手術を導入して、感染の危険を少なくする工夫をしています。

Q.4 眼鏡はいらなくなりますか?
A.4 通常の眼内レンズを挿入した状態では、一定の距離にしかピントが合いません。また、乱視の強い方もあり、しっかりと見えるようにするには、やはり眼鏡が必要です。術後1か月程度で眼鏡を合わせましょう。
多焦点眼内レンズといって、遠くにも近くにもピントを調整するレンズが開発されています。当院でも取り扱い可能ですが、保険適応外のレンズになりますので、費用などはお問い合わせ下さい。 また、乱視矯正眼内レンズを使った手術にも積極的にとりくんでいます。矯正精度には限界がありますが、自覚症状の改善に有効です。

Q.5 車の運転はいつからできますか?
A.5 両眼の手術が終わって、3~4日後から運転できますが、最初は慣れた道から再開するようにして下さい。元々、乱視や近視の強い方では、新しい眼鏡を作成してからにしましょう。

Q.6 術後の注意点は?
A.6 手術が予定通り終わっても、術後のケアーはとても大切です。特に、眼に細菌が入っておこる眼内炎は、頻繁に発生するわけではありませんが(2000件に1件程度)、失明にもつながる深刻な合併症です。そのため、手術後は入浴や、洗顔・洗髪には注意が必要です。また、点眼も大事なポイントになります。当院では、経験豊富な看護師がきめこまやかに対応させて頂きますので、ご安心下さい。
 
緑内障検査 早期発見が大切です

緑内障とは?
眼の硬さ(眼圧)が高くなって、眼の神経(視神経)が障害をうけ、視野に見えない場所ができる病気です。特別な症状もなく進行するので、ご自分では気が付きにくい特徴があります。
早期発見のため、40歳をこえたら、くわしい検査をおすすめします。
緑内障の検査
1.眼圧検査
眼の硬さを調べる検査です。10~21mmHg(水銀柱)が正常範囲です。

Ⅱ.眼底検査
視神経の状態を調べます。神経の線維が束になって脳に向かう部分を視神経乳頭といいますが、緑内障では、乳頭部のくぼみ(視神経乳頭陥凹)が深く大きくなり、周囲の神経がうすくなってきます。

Ⅲ.視野検査
自覚症状を確かめる検査です。緑内障の視野障害の進行の仕方には一定のパターンがありますので、進行段階を把握するために重要です。
検診や初期の緑内障検査には、自動視野計を使った検査(静的量的視野検査)を行います。片目で5~10分で終わる検査です。また、進行した緑内障の方や、自動視野計では判定がむつかしい場合は、手動視野計による検査(動的量的視野検査)をします。この検査には片目20分程度の時間がかかります。
視野検査
緑内障の治療
現在のところ、障害をうけた視神経を元に戻す方法はありませんので、進行を予防するのが治療の目的です。そのため、眼圧を下げる目薬を点眼して、視神経を保護し、視野障害が悪化するのを防ぎます。
ただ、眼圧をどの程度まで下げればよいかには、個人差があります。点眼薬だけで十分な効果が得られない場合は、手術治療が必要なこともあります。
正常眼圧緑内障について
眼圧が正常範囲であっても、緑内障の視野障害が進行するケースを正常眼圧緑内障といいます。平成12年から13年にかけて行われた調査では、40歳以上の日本人に占める緑内障患者の割合は5.8%で、そのうち7割近くの3.6%の方が、正常眼圧緑内障の症例でした。欧米では1%未満といわれており、日本人の緑内障の特徴です。
FAQ
Q.1 緑内障だと視力は悪くなりますか?
A.1 緑内障では、視野が障害されますが、視力自体は、末期まで良好である場合が少なくありません。また、視野が欠けてきたと自分でわかるようになるのも、中期以降とされています。このように、緑内障は気が付かないうちに進行する病気です。  

Q.2 緑内障は手術をすれば治りますか?
A.2 緑内障で治療が必要な方は、まず眼圧を下げる点眼薬を始めて頂きます。それでも視野障害が進行するようなら、手術治療を検討します。手術には、レーザー治療と、眼の中を操作する手術があり、うまくいけば点眼の種類を減らせる利点もあります。その一方、再手術が必要な場合や、視力はむしろ低下する危険があり、担当医とよく相談するようにして下さい。

Q.3 眼圧が上がると、目が痛くなると聞きましたが、本当ですか?
A.3 眼の中を循環する水の出口(隅角)がふさがって、眼圧が上がる状態を緑内障発作といい、激しい痛みや吐き気をともないます。眼がかすみ、放置すれば失明しますが、白内障が進行する年齢層に発症することが多く、緑内障としては特殊な病型になります。 一般的な緑内障の方では、眼圧が上がっても痛みなどの自覚症状がないのが普通です。

Q.4 風邪薬、緑内障治療中では服用できませんか?
A.4 感冒薬や、安定剤の中には、瞳をひろげる作用のあるものがあり、隅角が狭いと緑内障発作が誘発される危険があります。ただ、緑内障で治療中の方の隅角が必ずしも狭いわけではなく、服用しても差し支えない場合がほとんどです。
大人の病気 糖尿病網膜症・飛蚊症など
糖尿病網膜症
糖尿病の合併症です。高血糖のため、眼の底の神経の血管(網膜血管)が障害されることが原因です。進行すると、眼の中に大出血(硝子体出血)がおこったり、網膜剥離や難治性の緑内障が発生する場合もあります。
また、網膜の中心にむくみがたまると(黄班浮腫)、視力低下の原因になります。
当院では、網膜の血流を調べる蛍光造影検査や、黄班浮腫を調べる3次元眼底像撮影装置(OCT)を備え、レーザー網膜光凝固術にも対応しています。また、黄班症に対しては、ステロイド局所投与を併用しています。
糖尿病網膜症は、長い間、糖尿病にかかっている方や、血糖コントロールの悪い方に発生しやすくなります。糖尿病で治療中の方は、必ず精密検査をうけて下さい。
糖尿病網膜症 図
飛蚊症(網膜裂孔・剥離)
眼の前に、ゴミや糸くずが浮かんで見えませんか?この症状を飛蚊症と呼び、眼の中の硝子体ににごりが入ることによって起こります。
飛蚊症はほとんどが生理的な現象ですが、網膜裂孔や円孔といった網膜がはがれる病気(網膜剥離)のきっかけになる変化をともなう場合があります。当院では網膜裂孔・円孔にレーザー網膜光凝固術を行い、網膜剥離の予防に努めています。
レーザー網膜光凝固術 図
加齢黄班変性
網膜の中心部(黄班部)に、年齢による変化で、新生血管板が発生する病気です。ものがゆがみ、中心部が見えにくくなり、進行すると、失明に近い状態にいたる場合もあります。
レーザー網膜光凝固術・光線力学的療法といった治療法に加え、最近では新生血管阻害剤が開発され、早期治療が可能になっています(抗血管新生療法)。ゆがみや視力低下が気になる方は、御相談下さい。
眼底検査 図
翼状片
しろめ(結膜)から、くろめ(角膜)にのびるできものです。角膜が濁ったり、強い乱視の原因になるので、手術による治療が必要です。再発をおこしやすい病気ですので、当院では、遊離結膜弁の移植を併用した手術を行っています。
翼状片 写真
流涙症
なみだの通り道(鼻涙管)がせまくなると、なみだがこぼれやすくなります。鼻涙管がふさがって流涙がひどくなると、チューブを通す手術(シリコンチューブ留置術)などが必要な場合もあります。
ドライアイ
涙が少ないと、眼が疲れやすくなります。乾燥がひどいと、眼の表面にキズがついて、痛みや充血の原因になり、見えにくくなります。このような状態をドライアイといい、ヒアロンサン製剤などの点眼や、涙点をふさいで涙の量を増やす処置(涙点プラグ挿入術)が必要な場合もあります。
眼瞼下垂・眼瞼皮膚弛緩
まぶたの皮膚がたるんでくると、眼が開きにくく、重たい感じがします。また、まぶたを引き上げる筋肉の力が弱くなると、まぶたが下がって、視野がせまくなることもあります。このような症状でお困りの場合は、まぶたのたるみをとったり、引き上げる手術治療が有効です。
子供の病気-弱視・斜視・結膜炎など
近視
近視とは、光が網膜の手前で像を結ぶ状態で、遠くが見えにくくなります。日本では人口の6割以上が近視と言われていますが、近視が進む原因ははっきりしていません。当院では、何回か視力検査をして、眼に応じた度数の眼鏡処方をおすすめしています。また、近視が強かったり、メガネが使いにくい方には、コンタクトレンズ処方も行っています。
遠視
遠視は光が網膜の後で像を結ぶ状態です。遠視では、眼のレンズ(水晶体)の働きで、ピントをあわせること(調節)により、視力自体は悪くない場合もあります。ただ、この状態では常に調節の働きが加わっているため、疲れやすく集中力が続きません。また、内斜視の原因になることもあります。
当院では、調節の働きをとる点眼をして、正確な遠視度数を測定します。それから、患者様に必要な眼鏡装用の指導を行うようにしています。
弱視
弱視とは、眼鏡やコンタクトで矯正しても、視力が出ない目のことを言います。
斜視
両眼の視線が正しく見る目標に向かわないものをいいます。外見上は片方の目が正しい方向を向いているのに,他の目が内側や外側,あるいは上下に向いている異常です。
アレルギー性疾患アレルギー性結膜炎、春季カタル、アトピー性白内障など
アトピーなどアレルギーの素因のある方では、眼にかゆみが続く場合が少なくありません。重症例では、瞼の裏に強い変化が起こり、角膜に深いキズがはいることもあります(春季カタル)。
また、かゆみがひどく眼のまわりをたたく習慣がある方では、水晶体が濁って白内障になったり、網膜剥離の原因にもなります。
アレルギーの強い方は辛抱しないで、ご相談下さい。
内反症
まぶたが内側にはいりこんでいて、まつげが角膜にあたっている状態を眼瞼内反症といいます。内反症があると、角膜のキズや、結膜の充血の原因になります。年齢とともに改善する場合も少なくありませんが、程度によっては手術が必要です。

ウィルス性結膜炎
いわゆる、"はやり目"です。アデノウィルスやエンテロウィルスが原因で、充血やめやに、まぶたのはれをともない、重症例では角膜に炎症が拡がることもあります。
子供さんに限らず、日常よく見られる病気ですが、感染性が強いので、手をよく洗う、タオルは区別して使うといった注意が必要です。一定期間、保育所や学校を休んで頂く場合もあります。
結膜炎 写真
コンタクトレンズ- ライフスタイルにあわせた処方
当院で処方しているレンズは以下のレンズです。
1日使い捨てソフトレンズ
◇J&J    ワンデーアキビューモイスト
◇B&L    メダリストワンデープラス
◇クーパー  ワンデーバイオメディックスEV
◇J&J    ワンデーアキビューディファイン

2週間交換ソフトレンズ
◇J&J    アキュビューオアシス
◇B&L    メダリストⅡ
◇J&J    2ウィークアキビュー

2週間交換乱視用ソフトレンズ
◇B&L    メダリスト66トーリック

ハードコンタクトレンズ
◇サンコン  マイルドⅡ
労災指定